ヘルスケア分野における
2040年の重要性

2019年12月25日

Q3 ヘルスケア分野に関与する「全世代型社会保障」のエッセンスとは?

ここまで2040年を見据えた「地域共生社会」の実現に向けたポイントを整理しましたが、次に医療機関や介護事業者のサービス提供(給付)に直結する「全世代型社会保障」を目指した制度改革のエッセンスについて確認していきます。

今般、人生100年時代を迎える少子高齢社会の中で、生き方、働き方の多様化に対応できる持続可能な社会保障制度への転換が不可欠となっています。「全世代型社会保障」では医療や介護分野に留まらず、年金制度や雇用制度も含む暮らしや働き方に直結する話題であり、事業にも家計にも関与する点が押さえておきたいポイントです。

2040年は、現役世代が減少していく中で高齢者数がピークを迎えるタイミングであり、健康寿命の延伸(②)を実現するための具体的な目標設定や、医療・福祉サービス改革(③)による生産性の向上に向けた各施策のKPIを掲げて推進し、さらには給付と負担の見直し(④)を進め、社会保障の持続可能性を確保していくことが政策課題となり、様々な制度改革が必要とされています(下図)。

出所:厚労省「2040年を展望した社会保障・働き方改革本部」(2019.05.29)資料1より一部引用、ただし①~④はHMIによる編集加工

健康寿命の延伸(②)に関する政策では、人生100年時代の安心の基盤が「健康」である点に着目し、健康への意識・関心が一層高まり健康な生活習慣等が普及するような仕組みを構築していきます。そして、健康への働きかけを強化するとともに、個々人の努力に加えて、全ての世代や地域の住民を対象に、予防・健康づくりの取組を強化していく方針となっています。

医療・福祉サービス改革(③)においては、今後、医療・介護需要が拡大し、人手不足も進行していく中で、医療・介護現場の質の確保や生産性向上、働き方改革にもつながるよう、データヘルス改革によるICT等の技術革新の積極的な導入、費用対効果の高い形での活用を推進していく方針です。

そして、「全世代型社会保障」への改革を実施するには、給付だけではなく負担も全世代型とすることが求められ、年齢ではなく、全ての世代がその能力に応じて支え合う社会保障とすることが不可避となっています。負担の全世代型への転換の鍵は生涯現役社会の実現であり、70歳までの就業機会の確保(①)については、継続雇用や退職金支給の時期に関わるため、事業主はもちろんのこと、従業員も自身の人生設計に直結する見直しである点に留意していかなければならないでしょう。

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