フレイル対策の必要性と
ポイント

2019年11月6日

Q1 高齢者のフレイルとは? フレイル対策が重要視されている理由とは?

我が国はかつてない高齢化が急激に進行し、特に後期高齢者の増加が顕著となっています。後期高齢者は複数疾患の合併のみならず、加齢に伴う諸臓器の機能低下を基盤としたフレイルやサルコペニア、認知症等の進行をはじめ、健康状態や生活機能、生活背景等の個人差が拡大する傾向があり、特有の健康障害を有しやすい特徴があります。

フレイルとは「加齢により心身が老い衰えた状態」のことを指し、「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」と定義されています(下図)。

フレイルの有症率は年齢とともに増加し、特に後期高齢者では要介護の要因や健康寿命の延伸の阻害要因となっています。健康寿命の延伸において目標となるのは要介護期間の短縮であり、低栄養やサルコペニアも含めたフレイル全般の老年症候群関連の対策は、高齢者の自立支援に欠かせない取り組みとなります。

フレイルは、「健康な状態」と「日常生活でサポートが必要な介護状態」の中間にあり、高齢患者のフレイル進行においては、医療機関による状態確認が重要なアプローチになります。なぜなら、フレイルはしかるべき適切な介入および早期の発見により、自立した状態を保持する予備能力・残存機能を戻すことができる「可逆性」があるからです。

そして、フレイルは単に筋肉の量や機能が低下する「身体の衰え」だけではなく、「心や認知の衰え」や「社会性の衰え」など、多面的な複数の要素が絡み合い、負の連鎖を起こす特徴がある点にも留意しなければなりません。こうしたフレイルの対策としては、医療機関よる介入だけでサポートすることは難しく、高齢者との接点が多い介護事業所や行政等との連携が不可欠であり、地域全体の課題として取り組んでいくことが大切です。

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