【2026年介護保険改正】経営者必見の完全ガイド!報酬改定・DX化・地域包括ケアの3大変更点を徹底解説

2026.01.08

2024年の介護報酬改定を乗り越え、次なる大きな変化を見据えている介護事業所の経営者や管理者の皆様。
2026年に予定されている介護保険制度一部改正は、単なる微調整ではありません。

介護現場の未来を左右する「報酬」「DX」「地域連携」の3つの柱が大きく動きます。

この記事では、複雑な制度改正の情報を整理し、事業所の経営戦略や現場のオペレーションにどう影響するのか、具体的なポイントを徹底的に解説します。

法改正の波に乗り遅れることなく、未来の介護をリードするための確かな羅針盤を、ぜひここで手に入れてください。

目次

【速報】2026年介護保険制度改正の全体像

2026年の介護保険制度改正について全体像を把握するために、下記のポイントを押さえておきましょう。

  • 介護報酬改定の流れと2026年の位置づけ
  • 2040年に向けたサービス提供体制などのあり方とは

介護報酬改定の流れと2026年の位置づけ

2026年から厚生労働省は、介護職員の処遇改善を目的とした臨時の介護報酬改定を行う方針を発表しました。

具体的には、介護職員の賃上げにつながる報酬水準の引き上げが想定されており、従来の3年ごとの改定スケジュールより前倒しされた異例の措置です。 

この改定により、多くの事業所で運営コストの見直し、職員処遇の改善、サービス体制の再構築が必要となるため、経営者にとっては対応のタイミングとも言えます。

2040年に向けたサービス提供体制などのあり方とは

同時に、厚労省は将来を見据えた制度設計として、2040年に向けたサービス提供体制等のあり方検討会による議論を進めています。

この検討の中では、下記の3点を主な課題として捉え、検討の方向性を議論しています。

  1. 人口減少・サービス需要の変化に応じたサービス提供体制の構築や支援体制
エリアエリアの需要検討の方向性
中山間・人口減少地域既にサービス需要減の地域あり需要減に応じた計画的なサービス基盤確保
都市部2040年以降もサービス需要増加需要急増に備えた新たな形態のサービス
他のエリア(一般市など)当面サービス需要が増加してから減少に転じる現行の提供体制を前提に需要増減に応じたサービス基盤確保
  1. 介護人材確保と職場環境改善・生産性向上、経営支援
  2. 地域包括ケアとその体制確保のための医療介護連携、介護予防・健康づくり、認知症ケア

引用元:厚生労働省社会・援護局|「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会の検討状況 について

特に、人口減少地域・都市部など地域特性に応じたサービス形態の見直しや、複数サービスを組み合わせた「複合型サービス」の導入も検討対象として挙げられており、従来型の「訪問」「通所」「施設」などの区分にとらわれない柔軟な運営が促される可能性があります。

【最重要ポイント1】異例の臨時介護報酬改定と職員の処遇改善

事業所の収益と人材確保に直結するもっとも重要なテーマが、臨時介護報酬改定です。
通常3年に一度のサイクルを前倒しする「期中改定」という異例の措置は、介護現場の人材不足がいかに深刻であるかを物語っています。

処遇改善の具体的な内容と事業所経営に与える影響について、詳しく見ていきましょう。

「期中改定」の狙い:他産業との賃金格差是正と人材確保

今回の臨時改定の最大の狙いは、介護職員の賃金を他産業の平均レベルに近づけ、深刻な人材不足を解消することです。
介護業界の有効求人倍率は依然として高く、全産業平均との賃金格差は、介護人材が他産業へ流出する大きな原因となっています。

この構造的な問題を解決しなければ、増え続ける介護ニーズに対応できないという強い危機感が、政府を異例の決断へと突き動かしました。

2026年の処遇改善はいくら?賃上げ目標と財源の課題

政府は、2026年春に介護業界全体で5%超の賃上げを目指す高い目標を掲げています。

まずは、介護職全般に対して「月1万円の賃上げ」を目安としており、事業所の収益の大部分を占める介護報酬を引き上げることで実現を目指します。

しかし、その財源は国民が支払う介護保険料と税金(公費)で賄われます。
サービスの質を維持・向上させるための処遇改善と、国民全体の負担増とのバランスをどう取るかは、今後も続く重い課題です。

事業所への影響は?新たな処遇改善加算と経営戦略の見直し

今回の改定に伴い、2024年度に一本化された「介護職員等処遇改善加算」が、さらに見直される可能性があります。
事業所にとっては、加算率のアップは収益増につながる一方、新たな算定要件が追加されるケースもあります。

経営者や管理者は、国の動向を注視し、人事評価制度や給与テーブルの見直し、キャリアパス制度の再構築など、計画的な対応が必要です。

改定で想定される事業所の対応具体的なアクション例
人事・給与制度の見直し・新たな加算要件に合わせた給与テーブルの改定
・職務内容や能力に応じた評価制度の導入
・キャリアアップの道筋を明確化するキャリアパス制度の整備
採用・定着戦略の強化・賃上げをアピールした採用活動の展開
・職場環境の改善(ICT導入、休暇制度の充実など)
・職員への丁寧な制度変更の説明と意向調査
財務計画の策定・報酬改定による収益増減のシミュレーション
・人件費の増加を見込んだ予算計画の策定
・助成金などを活用した経営基盤の強化

【最重要ポイント2】介護DX革命!「介護情報基盤」の本格稼働

介護現場の働き方を根底から変える可能性を秘めているのが、2026年4月から段階的に運用が始まる「介護情報基盤」です。

これは単なる新システムの導入に留まらず、日本の介護に「デジタル革命」をもたらす大きな一歩です。

システムの概要から導入に向けた具体的な準備まで、事業所が知っておくべき情報を網羅的に解説します。

介護情報基盤とは?仕組みと情報共有の範囲をわかりやすく解説

介護情報基盤とは、これまで紙やFAXでやり取りされていた介護に関する情報を、オンラインで一元的に共有するための全国共通プラットフォームです。
利用者、市町村、介護事業所、医療機関がこの基盤を通じてつながり、必要な情報をリアルタイムで確認できます。

これにより、手続きの迅速化と情報連携の円滑化が図られます。

共有される主な情報誰が・どのように活用するか
要介護認定情報市町村と事業所間で認定結果を即座に共有し、サービス開始までの時間を短縮します。
ケアプラン情報ケアマネジャー、サービス事業者、医療機関が最新のケアプランを共有し、一貫したケアを提供します。
被保険者証情報利用者の資格情報をオンラインで確認でき、事務手続きの負担が軽減されます。
介護サービス計画・報告書事業所から市町村への各種報告書を電子的に提出でき、ペーパーレス化を推進します。

介護情報基盤で扱われる主要データは、以下のとおりです。

  • ケアプラン
  • アセスメント情報
  • バイタル・ADL・生活状況
  • リハビリ内容(LIFEデータ)
  • 医療機関からの診療情報(将来的に連携強化)
  • 緊急時の情報(服薬・既往歴・注意事項など)

これらがクラウドで一元管理されることで、これまで紙や手書きで行っていた記録・申し送り・報告業務がオンラインで自動化され、情報精度も向上します。

事業所にもたらす3つのメリット:業務効率化・多職種連携強化・サービス品質向上

介護情報基盤の導入は、介護事業所に大きなメリットをもたらします。

  • 業務効率化:転記作業や郵送、FAX送信といった手作業がなくなり、職員は本来のケア業務に多くの時間を割けます。
  • 多職種連携強化: 医師や看護師、リハビリ専門職など、関係者が常に最新の利用者情報を共有できるため、より質の高いチームケアが実現します。
  • サービス品質向上:蓄積されたデータを分析・活用することで、個々の利用者に最適な、データに基づいた(EBM)介護サービスの提供が可能です。

導入スケジュールと準備すべきこと:費用・セキュリティ・助成金活用

全国での本格運用は2028年4月が目標ですが、2026年4月から準備の整った自治体・事業所から順次スタートします。

厚生労働省の公表では、介護情報基盤へ連携するための機能要件を含めた標準準拠システムへの移行は、人口規模が大きい自治体ほど予定時期が遅くなる傾向にあります。

出典元:厚生労働省|介護情報基盤について

導入に向けて、事業所はシステム改修や新たな機器の導入、職員への研修、万全なセキュリティ対策が必要です。
こうした負担を軽減するため、国は手厚い支援策を用意しています。

その一例として、助成金が挙げられます。
厚生労働省は2025年8月に「介護情報基盤ポータル」を公開し、介護事業所などを対象とした助成金の申請受付の仕組みを整備しました。

参照:厚生労働省「介護情報基盤について」

既存システムとの連携は?ケアプランデータ連携システムとの関係

すでに多くの事業所で利用されている「ケアプランデータ連携システム」は、将来的にこの介護情報基盤に統合される方向で検討が進められています。

これにより、事業所は複数のシステムを使い分ける必要がなくなり、利便性の向上とランニングコストの軽減が期待されます。

国は、事業所の負担が最小限になるよう、スムーズな移行を支援する方針です。

【最重要ポイント3】地域包括ケアシステムの深化と医療・介護連携の強化

2026年改正のもう一つの柱は、地域全体で高齢者を支える「地域包括ケアシステム」のさらなる深化です。
単独の事業所だけでケアが完結する時代は終わり、地域のさまざまな資源と連携する能力が、事業所の競争力を左右する時代へと移行します。

特に、医療と介護の連携強化は、地域包括ケアシステムの成否を握る鍵です。

2026年以降に求められる事業所の役割とは

これからの介護事業所には、質の高いサービスを提供するだけでなく、地域のハブとしての役割が求められます。

  • 地域ケア会議への積極的な参画:地域の課題解決に向け、多職種と協働する場へ積極的に参加します。
  • 医療機関との顔の見える関係構築:日頃から地域の病院や診療所と情報交換を行い、利用者の急変時にもスムーズに連携できる体制を築きます。
  • 住民への情報発信:介護予防や認知症に関する知識を地域住民に広めるなど、専門性を活かした地域貢献活動も重要です。

データ活用で進化する医療・介護連携の具体例

介護情報基盤が本格稼働すると、医療と介護の連携は劇的に進化します。
例えば、利用者が病院を退院する際、病院の退院支援部門とケアマネジャーがオンライン上でリアルタイムに情報を共有できます。

在宅での生活をスムーズに移行するための介護サービスや福祉用具の準備を、入院中から的確に進められるのです。
これにより、利用者の在宅復帰が促進され、再入院のリスクを低減させることが期待されます。

2026年介護保険改正で注目すべきその他の論点

3つの主要テーマ以外にも、事業所運営に関わるいくつかの重要な論点があります。
これらの動向も併せて把握しておくことが重要です。

介護保険料(第1号被保険者)の最新動向

制度の持続可能性を確保するため、介護保険料は上昇傾向にあります。
厚生労働省の発表によると、2024年度から2026年度までの第1号被保険者(65歳以上)の全国平均保険料は月額6,225円となり、過去最高額を更新しました。

この負担増は、サービスの必要性と国民の負担能力のバランスをどう取るか、社会全体の課題を浮き彫りにしています。

要介護者向けサービスは市町村事業へ移行する?給付範囲の見直し議論

財源が限られる中、介護保険給付の範囲を見直す議論も続いています。
特に、比較的軽度な要支援1・2の方向けの訪問介護や通所介護を、現在の全国一律の保険給付から、市町村が主体となる「総合事業」へ完全に移行すべきという意見が財務省などから出ています。

この議論の行方は、事業所のサービス提供体制に大きな影響を与えるため、今後の動向を注視する必要があります。

BCP(事業継続計画)の策定義務化とその後の動向

2024年度から、すべての介護事業所に対して、感染症や災害発生時のためのBCP(事業継続計画)の策定が義務化されました。
今後は、計画を策定しているだけでなく、定期的な研修や訓練を実施し、実効性のあるものになっているかが問われます。

行政による指導や、将来的な介護報酬での評価につながる可能性もあり、継続的な取り組みが不可欠です。

【独自】法改正の波を乗り越える!ワイズマンが提供する具体的なソリューション

2026年の介護保険改正に向けて、何から手をつければ良いのかわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ワイズマンでは、長年、医療・介護・福祉の現場に特化したITソリューションを提供してきました。法改正の大きな波を乗りこなし、未来の介護をリードするために、ワイズマンが提供するソリューションをご活用ください。

業界トップクラスの導入実績 介護・福祉システム「ワイズマンシステムSP」

当社の主力製品であるクラウド型介護システム「ワイズマンシステムSP」は、多数の事業所に導入いただいている実績があります。

この圧倒的な実績は、長年にわたり、複雑な介護保険制度の改正に迅速かつ確実に対応し、現場の皆様から厚い信頼をいただいてきた証です。
煩雑な制度変更への対応はシステムに任せ、職員の皆様が本来のケア業務に集中できる環境をサポートします。

ワイズマンシステムSPの強みは、システムの企画・開発から販売、サポートまでを一気通貫する「ワンストップソリューション」体制です。
法改正の際には、専門知識を持つスタッフが迅速にシステムをアップデートするため、自施設で法改正に合わせてシステムを改修する必要はありません。

また、全国に広がるサポート拠点から、導入時の操作指導から日々の疑問にお答えするヘルプデスクまで、手厚いサポートを提供し、ITに不慣れな職員の方でも安心してご利用いただけます。

ワイズマンのサポート体制具体的な内容
企画・開発介護保険制度を熟知した専門チームが、法改正に迅速・的確に対応したシステムを開発します。
導入支援全国の営業・サポート拠点から専門スタッフが訪問し、スムーズなシステム導入を支援します。
ヘルプデスク操作に関する疑問やトラブルに、専門のオペレーターが電話やリモートでお応えします。
研修・セミナー法改正の内容やシステムの活用方法に関する研修会を定期的に開催し、職員のスキルアップを支援します。

地域包括ケアの要!医療・介護連携システム「MeLL+」シリーズ

地域包括ケアシステムの深化と医療・介護連携の強化に対し、ワイズマンは「MeLL+(メルタス)」シリーズで具体的なソリューションをご用意しています。

MeLL+シリーズを導入すれば、地域の病院や診療所と介護事業所をネットワークで結び、利用者の医療情報と介護情報を安全に共有できます。
医療と介護の両分野に精通したワイズマンだからこそ実現できる、真の多職種連携をサポートします。

梅沢 佳裕氏
梅沢 佳裕氏

2026年の介護保険制度一部改正は、報酬・DX・地域連携の3分野が大きく動く転換点です。まず最大の焦点は「臨時の介護報酬改定」で、通常3年ごとの改定を前倒しする「期中改定」が行われる予定です。介護職員の賃上げや人材確保を目的とし、事業所には給与制度や評価制度の見直し、財務計画の再構築が求められます。次にDX分野では、2026年4月から段階的に運用が始まる「介護情報基盤」が鍵となります。要介護認定、ケアプラン、被保険者証情報などをオンライン共有し、手続きの迅速化、業務効率化、多職種連携を強化する仕組みです。導入にはシステム改修、機器準備、職員研修、セキュリティ対策が必須となってきます。さらに、地域包括ケアでは医療・介護の連携を強化し、特に退院支援と在宅復帰支援がオンライン情報共有により高度化するといわれています。加えて、保険料の動向、要支援サービスの総合事業移行議論、BCP義務化など運営に直結する論点も示されており、全体像の把握と早期の対応が重要です。

まとめ:2026年介護保険改正を乗りこなし、未来の介護をリードするために

2026年の介護保険制度改正は、介護業界にとって大きな転換点です。

  • 「人」への投資:臨時報酬改定による処遇改善で、人材を確保・定着させる。
  • 「業務」の変革:介護情報基盤の活用で、アナログな働き方から脱却し生産性を向上させる。
  • 「連携」の深化:地域包括ケアシステムの中核として、医療や他職種との連携を強化する。

この3つの変革は、事業所にとって乗り越えるべき課題であると同時に、サービスの質を高め、競争優位性を確立する絶好の機会でもあります。
法改正の動向を正確に把握し、ICTを積極的に活用して、変化の波を乗りこなしましょう。

監修:梅沢 佳裕

人材開発アドバイザー

介護福祉士養成校の助教員を経て、特養、在宅介護支援センター相談員を歴任。その後、デイサービスやグループホーム等の立ち上げに関わり、自らもケアマネジャー、施設長となる。2008年に介護コンサルティング事業を立ち上げ、介護職・生活相談員・ケアマネジャーなど実務者への人材育成に携わる。その後、日本福祉大学助教、健康科学大学 准教授を経て、ベラガイア17 人材開発総合研究所 代表として多数の研修講師を務める。社会福祉士、介護支援専門員、アンガーマネジメント・ファシリテーターほか。

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