【2026年最新】介護報酬単位一覧|概況から計算方法まで解説

2026.09.18

介護事業所の運営において、介護報酬の正確な計算と請求は経営の根幹をなす不可欠な業務です。しかし、介護報酬の単位数はサービスごとに細かく定められており、加算・減算の要件も複雑で、すべてを正確に把握することに難しさを感じる方も少なくないでしょう。特に3年ごとに行われる報酬改定は、事業所の収益に直接的な影響を与えるため、常に最新の情報を理解しておく必要があります。本記事では、2026年現在適用されている介護報酬改定の内容を基に、介護報酬単位の全体像、計算方法、そして主要サービスごとの単位数を網羅した介護報酬単位一覧を分かりやすく解説し、介護事業所の適切な運営を支援します。

介護報酬単位一覧とは?基本的な知識を解説


介護事業所の経営を理解する上で、介護報酬とその単位に関する基本的な知識は欠かせません。介護報酬は事業所の収入の大部分を占めるものであり、その計算の基礎となるのが「単位」です。このセクションでは、介護報酬と単位数の定義、そしてそれらがどのように機能するのか、その仕組みについて、基本的な情報を分かりやすく説明します。これらの知識は、日々の請求業務だけでなく、事業所の収益構造を把握し、経営戦略を立てる上での重要な土台となります。

介護報酬とは

介護報酬とは、介護サービス事業者が利用者へ提供したサービスの対価として、介護保険制度から支払われる報酬のことです。日本の介護保険制度では、利用者はサービス費用のうち原則1割(所得に応じて2割または3割)を自己負担し、残りの9割(または8割、7割)が介護保険から給付されます。

この保険給付分が、国保連合会を通じて事業者に支払われる介護報酬となります。介護報酬の額は、国がサービスの種別や内容ごとに基準を定めており、事業者はこの公定価格に基づいて請求を行います。この仕組みにより、利用者は全国どこでも一定の価格で質の高い介護サービスを受けられるようになっています。

介護報酬の単位数とは

介護報酬の単位数とは、介護報酬を計算する際の基礎となる、サービスごとの価値を数値化したものです。各介護サービスには、提供にかかる時間、専門性、内容の複雑さなどを考慮して、国によって固有の単位数が定められています。

例えば、訪問介護における30分の身体介護や、デイサービスでの7時間のサービス提供など、具体的な行為一つ一つに単位数が設定されています。単位数が高いサービスほど、より専門的で手厚いケアが提供されることを意味し、結果として事業者が受け取る報酬額も高くなります。

この単位数に、後述する地域ごとの単価を掛け合わせることで、最終的な介護報酬の金額が算出される仕組みです。したがって、事業所の収益を正確に管理するためには、この「介護保険 単位数 一覧」を正しく理解することが不可欠です。

サービス別の介護報酬単位一覧【2026年最新版】

ここでは、2026年8月現在適用されている、主に2024年度介護報酬改定に基づいた主要な介護サービスの基本報酬単位を一覧でご紹介します。介護報酬はサービスの種類によって単位数が大きく異なり、さらに利用者の要介護度や事業所の体制によっても変動します。ご自身の事業所が提供するサービスがどの区分に該当し、どれくらいの単位数になるのかを確認するための参考にしてください。なお、ここで紹介するのは基本報酬のみであり、実際の請求額はこれに加えて各種加算・減算が適用されます。

訪問介護の単位数

訪問介護の単位数は、提供するサービス内容(身体介護・生活援助)、所要時間、サービス提供の時間帯(早朝・夜間など)によって変動します。身体介護は利用者の身体に直接触れて行う介助、生活援助は掃除や調理などの家事援助を指し、それぞれ異なる単位が設定されています。身体介護に続けて生活援助を行う場合は、所要時間に応じて別の単位が適用されるなど、複雑な体系となっています。

サービス内容単位数
身体介護・20分未満:163単位
・20分以上30分未満:244単位
・30分以上1時間未満:387単位
・1時間以上:567単位(以降30分増すごとに82単位追加)
生活援助・20分以上45分未満:179単位
・45分以上:220単位
通院等乗降介助97単位/回
身体介護に引き続き生活援助を行った場合所要時間が20分から計算し、25分を増すごとに65単位追加
基本単位数は2024年(令和6年)改定の水準を継続しています。

訪問看護の基本報酬単位一覧

訪問看護の単位数は、サービスを提供する事業所の種類(訪問看護ステーション、病院・診療所)、訪問に要する時間、そして看護師や理学療法士といった専門職種によって設定されています。20分未満の短時間訪問から、1時間半に及ぶ長時間の訪問まで、ケアの必要性に応じて単位が変動します。また、緊急時訪問や深夜・早朝の訪問には別途加算が設けられており、利用者の状態に柔軟に対応できる報酬体系となっています。

サービス内容所要時間・条件単位数(令和6年度改定後)
訪問看護(看護師等)20分未満314単位 / 回
30分未満471単位 / 回
30分以上1時間未満823単位 / 回
1時間以上1時間30分未満1,128単位 / 回
訪問看護(理学療法士等)1回(20分)294単位 / 回
緊急時訪問看護加算緊急時訪問看護加算(Ⅰ)600単位 / 月
緊急時訪問看護加算(Ⅱ)574単位 / 月
基本単位数は2024年(令和6年)改定の水準を継続しています。

通所介護(デイサービス)の単位数

通所介護(デイサービス)の単位数は、事業所の規模(通常規模型、大規模型Ⅰ・Ⅱ)、サービスの提供時間、利用者の要介護度によって細かく区分されています。事業所の利用定員によって規模が分類され、それぞれ基本報酬が異なります。また、サービス提供時間が長くなるほど、また要介護度が高くなるほど単位数も高くなる傾向にあります。利用者が入浴介助を希望する場合など、特定のサービス提供に対しては別途加算が算定できる場合があります。

サービス提供時間要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
3時間以上4時間未満368単位423単位479単位533単位588単位
4時間以上5時間未満388単位444単位502単位560単位617単位
5時間以上6時間未満570単位673単位777単位880単位984単位
6時間以上7時間未満584単位689単位796単位901単位1,008単位
7時間以上8時間未満658単位777単位900単位1,023単位1,148単位
8時間以上9時間未満669単位791単位915単位1,041単位1,168単位
基本単位数は2024年(令和6年)改定の水準を継続しています。大規模型や他の提供時間の単位数については、厚労働省の資料をご確認ください。

短期入所生活介護(ショートステイ)の単位数

短期入所生活介護(ショートステイ)の単位数は、施設の形態(単独型か併設型か)と利用者の要介護度に応じて1日あたりの単位数が定められています。単独型はショートステイ専門の施設、併設型は特別養護老人ホームなどに併設されている施設を指し、一般的に単独型の方が単位数は高く設定されています。この基本報酬に加え、送迎や療養食の提供、緊急時の受け入れなどに対しては別途加算が算定されます。

利用者の状態単独型(従来型)併設型(従来型)単独型(ユニット型)併設型(ユニット型)
要介護1645単位603単位746単位704単位
要介護2715単位672単位815単位772単位
要介護3787単位745単位891単位847単位
要介護4856単位815単位959単位918単位
要介護5926単位884単位1,028単位987単位
単位は1日につき

居宅介護支援の単位数

居宅介護支援の単位数は、ケアマネージャーが担当する利用者の人数や要介護度に応じて、月単位で設定されています。報酬体系は、事業所の体制や機能(特定事業所加算の取得状況など)によって「居宅介護支援費(Ⅰ)」と「居宅介護支援費(Ⅱ)」などに分かれます。また、担当する利用者のうち要介護3以上の利用者の割合が高い場合など、ケアマネジメントの困難度に応じて報酬が変動する仕組みが取り入れられています。ケアマネージャー1件あたりの報酬は、この単位数を基に計算されます。

居宅介護支援費(Ⅰ)の単位数

※通常の体制の事業所に適用される区分です

報酬区分(取扱件数別)要介護度単位数(月あたり)
居宅介護支援費(Ⅰ) (i)
45件未満(1〜44件目の部分)
要介護1・2
要介護3〜5
1,086単位
1,411単位
居宅介護支援費(Ⅰ) (ii)
45件以上60件未満の部分
要介護1・2
要介護3〜5
544単位
704単位
居宅介護支援費(Ⅰ) (iii)
60件以上の部分
要介護1・2
要介護3〜5
326単位
422単位

居宅介護支援費(Ⅱ)の単位数

※ケアプランデータ連携システム等を活用し、事務職員を配置している事業所に適用される区分です。(逓減制の開始ラインが緩和されます)

報酬区分(取扱件数別)要介護度単位数(月あたり)
居宅介護支援費(Ⅱ) (i)
50件未満(1〜49件目の部分)
要介護1・2
要介護3〜5
1,086単位
1,411単位
居宅介護支援費(Ⅱ) (ii)
50件以上60件未満の部分
要介護1・2
要介護3〜5
527単位
683単位
居宅介護支援費(Ⅱ) (iii)
60件以上の部分
要介護1・2
要介護3〜5
316単位
410単位

訪問入浴介護の単位数

訪問入浴介護は、利用者の居宅に浴槽を持ち込み入浴の介助を行うサービスで、その単位数は全身入浴か部分浴(清拭)かによって異なります。通常、看護職員1名と介護職員2名のチームで訪問しますが、利用者の状態に応じて人員体制が異なる場合や、サービス提供が困難な状況(例:中山間地域への訪問)では、単位数が加算されることがあります。利用者の清潔保持と心身機能の維持を目的とした重要なサービスです。

サービス内容単位数(1回あたり)
訪問入浴介護(全身入浴)1,266単位
訪問入浴介護(部分浴・清拭)上記単位数の90%

※上記は2024年度改定に基づく主な単位数です。詳細は厚生労働省の資料をご確認ください。[1]

福祉用具貸与の単位数

福祉用具貸与の単位数は、貸与する福祉用具の品目ごとに個別に設定されており、1ヶ月あたりの単位数で示されます。単位数は、その用具の全国平均貸与価格を基に算出される仕組みです。例えば、車いすや特殊寝台(介護ベッド)、床ずれ防止用具など、介護保険の対象となる13品目それぞれに単位数が定められています。事業者は、利用者の身体状況や生活環境に合わせて適切な福祉用具を選定・提供し、定められた単位数に基づいて報酬を請求します。

福祉用具の品目例単位数の考え方
車いす、特殊寝台、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフトなど各品目の全国平均貸与価格に基づき、個別の単位数が設定される。品目や機種によって単位数は大きく異なる。
単位数は品目ごとに細かく設定されているため、詳細は厚生労働省の告示等で確認が必要です。

居宅療養管理指導の単位数

居宅療養管理指導は、通院が困難な利用者に対して医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などの専門職が居宅を訪問し、療養上の管理や指導を行うサービスです。単位数は、指導を行う専門職種や、同一建物に居住する利用者への指導人数によって異なります。例えば、医師が単一の建物の1人の利用者に対して指導を行う場合と、複数人に対して行う場合では単位数が変わります。専門的な見地からの助言により、在宅での療養生活の質を向上させることを目的としています。

専門職種算定区分単一建物 1人単一建物 2〜9人上記以外利用限度
医師(Ⅰ) (在医総管等を算定しない場合)515単位487単位446単位月2回
(Ⅱ) (在医総管等を算定する場合)299単位287単位260単位月2回
歯科医師–517単位487単位441単位月2回
薬剤師病院・診療所566単位417単位380単位月2回
薬局518単位379単位342単位月4回
管理栄養士(Ⅰ) (当該事業所の管理栄養士)545単位487単位444単位月2回
(Ⅱ) (当該事業所以外の管理栄養士)525単位467単位424単位月2回
歯科衛生士等–362単位326単位295単位月4回

特定施設入居者生活介護の単位数(一般型)

特定施設入居者生活介護は、有料老人ホームや軽費老人ホーム(ケアハウス)など、特定施設の指定を受けた施設で提供される介護サービスの報酬です。単位数は利用者の要介護度に応じて1日あたりで定められています。この報酬には、日常生活上の世話や機能訓練、療養上の世話などが包括されています。外部の事業者によるサービスを利用する場合は別途報酬が算定されることもありますが、基本的な介護サービスはこの単位数に含まれます。

利用者の状態(要区分)単位数(1日あたり)備考
要支援1182単位介護予防特定施設入居者生活介護
要支援2311単位介護予防特定施設入居者生活介護
要介護1542単位特定施設入居者生活介護(一般型)
要介護2609単位特定施設入居者生活介護(一般型)
要介護3679単位特定施設入居者生活介護(一般型)
要介護4744単位特定施設入居者生活介護(一般型)
要介護5813単位特定施設入居者生活介護(一般型)

認知症対応型通所介護の単位数

認知症対応型通所介護は、認知症の利用者のみを対象とした専門的なケアを提供するデイサービスで、その単位数は事業所の形態(単独型・併設型)やサービス提供時間、利用者の要介護度によって決まります。少人数の家庭的な環境で、認知症ケアに専門性を持つ職員が対応します。通常の通所介護とは別の報酬体系が設けられており、より手厚い人員配置や専門的なケアが評価されています。

単独型の場合

サービス提供時間要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
3時間以上4時間未満543単位597単位653単位708単位762単位
4時間以上5時間未満569単位626単位684単位741単位799単位
5時間以上6時間未満858単位950単位1,040単位1,132単位1,225単位
6時間以上7時間未満880単位974単位1,066単位1,161単位1,256単位
7時間以上8時間未満994単位1,102単位1,210単位1,319単位1,427単位
8時間以上9時間未満1,026単位1,137単位1,248単位1,362単位1,472単位

併設型の場合

サービス提供時間要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
3時間以上4時間未満491単位541単位589単位639単位688単位
4時間以上5時間未満515単位566単位618単位669単位720単位
5時間以上6時間未満771単位854単位936単位1,016単位1,099単位
6時間以上7時間未満790単位876単位960単位1,042単位1,127単位
7時間以上8時間未満894単位989単位1,086単位1,183単位1,278単位
8時間以上9時間未満922単位1,020単位1,120単位1,221単位1,321単位

共用型の場合

サービス提供時間要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
3時間以上4時間未満267単位277単位286単位295単位305単位
4時間以上5時間未満279単位290単位299単位309単位319単位
5時間以上6時間未満445単位460単位477単位493単位510単位
6時間以上7時間未満457単位472単位489単位506単位522単位
7時間以上8時間未満523単位542単位560単位578単位598単位
8時間以上9時間未満540単位559単位578単位597単位618単位

介護報酬単位数の計算方法と具体的な計算例

介護報酬の単位数を把握した次に重要となるのが、それをどのようにして実際の金額に換算するのか、その計算方法を理解することです。介護報酬の計算は、基本的な式に加えて、サービスの質や事業所の体制を評価する「加算・減算」の要素が加わるため、一見複雑に感じられるかもしれません。このセクションでは、介護報酬の基本的な計算式から、加算・減算の仕組み、そして実際のサービスを想定した計算例までを分かりやすく解説し、日々の請求業務に役立つ知識を提供します。

基本的な計算方法(単位数×単価)

介護報酬の基本的な計算方法は、「サービスごとの総単位数」に「1単位あたりの単価」を掛け合わせることで算出されます。この「1単位あたりの単価」は全国一律ではなく、地域の人件費や物価の差を調整するために、地域ごとに8つの「地域区分」に分けられ、それぞれ異なる単価が設定されています。

物価の高い東京23区(1級地)では1単位11.40円ですが、地方の多くの地域(その他)では10.00円となります。この地域差を考慮することが、正確な報酬額を算出する第一歩です。

地域区分単価主な該当地域
1級地11.40円東京都23区
2級地11.12円大阪市、横浜市など
3級地11.05円さいたま市、千葉市、名古屋市など
4級地10.84円札幌市、仙台市、広島市、福岡市など
5級地10.70円茨城県守谷市、岐阜県岐阜市など
6級地10.42円青森県青森市、岩手県盛岡市など
7級地10.21円群馬県、新潟県(一部地域除く)など
その他10.00円上記以外の地域

※地域区分は市町村単位で細かく定められています。詳細は厚生労働省の資料をご確認ください。[2]

加算・減算の仕組みと具体例

加算・減算とは、基本報酬に加えて、事業所の体制や専門的なサービスの提供、あるいは人員基準の不備などを評価し、単位数を増減させる仕組みです。

加算は、質の高いサービス提供や手厚い人員配置を促進するためのインセンティブとして機能します。例えば、介護福祉士の割合が高い事業所に対する「サービス提供体制強化加算」や、利用者の口腔機能向上に取り組む「口腔機能向上加算」などがあります。「入浴介助加算」もこの一種で、適切な環境と手順で個別の入浴介助を行った場合に算定できます。

一方、減算は、定められた人員基準を満たしていない場合や、必要なサービスを提供しなかった場合に適用されるペナルティです。これらの加算・減算を正確に把握し、算定要件を満たすことが、事業所の収益向上とコンプライアンス遵守の両面で極めて重要になります。

具体的な計算例で理解を深める

実際の介護報酬がどのように計算されるのか、具体的な例を用いて見ていきましょう。このシミュレーションを通じて、介護報酬の計算シミュレーションを行いたいと考えている方の理解を深めます。

【設定条件】

  • 事業所:通常規模型の通所介護事業所
  • 所在地:千葉市(地域区分:3級地、単価:10.68円)
  • 利用者:要介護3のAさん
  • 利用内容:1日に7時間30分(7時間以上8時間未満の区分)のサービスを利用し、個別機能訓練と入浴介助を受けた。
  • 利用者負担割合:1割

【計算手順】

  1. 基本報酬の単位数を確認
    通所介護(通常規模型)の要介護3、7時間以上8時間未満の基本報酬は 900単位 です。
  2. 加算単位数を計算
    ・個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ:76単位/日
    ・入浴介助加算(Ⅰ):40単位/日
    合計加算単位数:76 + 40 = 116単位
  3. 総単位数を計算
    基本報酬 + 加算単位数 = 900単位 + 116単位 = 1,016単位
  4. 介護報酬総額を計算
    総単位数 × 地域単価 = 1,016単位 × 10.68円/単位 = 10,850.88円 ≒ 10,850円(小数点以下切り捨て)
  5. 利用者負担額と保険給付額を計算
    ・利用者負担額(1割):10,850円 × 0.1 = 1,085円(1円未満切り捨て)
    ・保険給付額:10,850円 – 1,085円 = 9,765円

このように、基本報酬に加算を加え、地域単価を掛けることで最終的な金額が算出されます。実際には、これに介護職員処遇改善加算などが加わるため、計算はさらに複雑になります。

介護報酬を正確に算定・請求するための注意点

介護報酬の単位や計算方法を理解しても、それを実務で間違いなく運用するにはいくつかの注意点があります。特に介護報酬は定期的に改定されるため、常に最新の知識が求められます。

また、報酬の算定は事業所の収益に直結するため、経営的な視点も不可欠です。このセクションでは、介護報酬を正確に算定し、適切な請求を行うために押さえておくべき重要なポイントを解説します。これらの注意点を実践することが、安定した事業所運営の基盤となります。

介護報酬改定内容の正確な理解

介護報酬を正確に算定するための最も重要な点は、3年ごとに行われる介護報酬改定の内容を正確に理解することです。改定では、新たな加算の創設、既存単位数の変更、算定要件の見直しなど、事業所の運営に直接影響する変更が多数行われます。

これらの情報を正確に把握するためには、厚生労働省が公表する告示や通知、Q&Aなどの一次情報を丁寧に読み解く必要があります。表面的な理解にとどまらず、自事業所のサービスにどのような影響があるのか、具体的な運用方法まで落とし込んで理解を深めることが不可欠です。改定内容を見逃したり、誤って解釈したりすると、過誤請求や返還につながるリスクがあるため、細心の注意が求められます。

収益性とコスト管理の重要性

介護報酬単位は、事業所の収益性を左右する極めて重要な経営指標です。どのサービスを提供し、どの加算を算定するかが、直接的に収益に反映されます。したがって、事業所の強みを活かして戦略的に加算を取得していく視点が求められます。一方で、介護報酬改定は常に事業所にとってプラスに働くとは限りません。

介護経営コンサルタントの伊谷俊宜氏が指摘するように、2024年度の改定は全体でプラス改定とされながらも、訪問介護の基本報酬が引き下げられるなど、サービス種別によっては実質的な減収となるケースもあります。また、厚労省は基本報酬よりも加算によって報酬を手厚くする傾向があるため、加算が算定できない事業者は実質的に減算となってしまうのです。人件費や物価が高騰する中、改定内容を精査し、自事業所の収益構造を分析した上で、業務効率化やコスト削減策を検討するなど、適切なコスト管理と組み合わせた経営判断が不可欠です。

最新情報の収集と関係機関との連携

介護報酬に関する情報は、常に最新の状態を保つことが極めて重要です。情報の主な発信源は厚生労働省や地方自治体が発表する公式情報を確実に把握することが基本となります。あわせて、地域の介護保険事業者団体やコンサルタントといった関係機関との連携を密にし、疑問や不明点を専門家に相談できる環境を整えておくことで、改定への対応をスムーズに進め、正確な情報を迅速に得ることが可能になります。

介護ソフト導入による業務効率化

介護報酬の算定は、多数の単位数や複雑な加算・減算要件が絡み合うため、手作業での計算には限界があり、ヒューマンエラーのリスクも高まります。そこで有効なのが、介護ソフトの導入です。介護ソフトは、日々のサービス実績を入力するだけで、介護報酬を自動で計算し、請求書(明細書)や請求データを作成してくれます。法改正や報酬改定が行われた際も、ソフトがアップデートされるため、事業所側で複雑な計算ロジックを変更する必要がなく、常に最新の制度に準拠した正確な請求が可能になります。これにより、請求業務にかかる時間と労力が大幅に削減され、職員は本来のケア業務に集中できます。

介護報酬請求を効率化するなら「ワイズマンシステムSP」がおすすめ

介護報酬の単位一覧を正確に把握し、複雑な請求業務を効率化するなら、私たち株式会社ワイズマンが提供する「ワイズマンシステムSP」の導入をぜひご検討ください。このシステムは、介護報酬の算定から国保連への伝送まで、一連の請求業務を強力にサポートし、より正確で迅速な処理を可能にします。頻繁な法改正や報酬改定にも迅速なアップデートで対応するため、事業所の担当者は制度変更のたびに計算方法を見直す手間から解放されます。

さらに、「ワイズマンシステムSP」は単なる請求ソフトにとどまりません。日々のケア記録や利用者情報、各種計画書作成といった業務を一元管理できる機能を豊富に搭載しており、事業所内の情報共有を円滑にし、業務全体の最適化に貢献します。訪問介護、通所介護、居宅介護支援など、介護サービスのジャンルごとに特化した製品ラインナップを展開しているため、どのような事業形態でも最適なシステムが見つかります。正確な介護報酬請求と業務効率化を両立させ、質の高いサービス提供に集中できる環境を整えるために、ぜひ「ワイズマンシステムSP」の導入をご検討ください。

斉藤 圭一氏
斉藤 圭一氏

介護事業所の安定した経営基盤を確立する上で、「介護報酬単位」と加算・減算の仕組みを正確に理解し、適正に算定・請求を行うことは経営の根幹をなす最重要業務です。近年の改定動向において国は、基本報酬にとどまらず、体制要件やICT導入・科学的介護(LIFE)の活用、専門職の配置などを評価する「加算」へインセンティブを手厚く配分する傾向を強めています。そのため、単に定められたサービスを提供するだけでなく、自事業所の強みを活かした戦略的な加算取得と、地域区分単価に応じた精緻な収益・コスト管理が不可欠となります。
一方で、複雑化する算定要件や頻繁な通知・Q&Aの改訂に対応し、過誤請求や返戻リスクを防ぐためには、手作業に頼らない体制構築が必要です。介護ソフトや請求システムを活用して事務負担を大幅に削減し、創出された時間を利用者へのケア品質向上や職員の現場支援へ還元する好循環を創出していきましょう。本記事が適正な請求業務と持続可能な事業所運営の確かな指針となることを期待しております。

監修:斉藤 圭一

主任介護支援専門員、MBA(経営学修士)

神奈川県藤沢市出身。1988年に早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業後、第一生命保険相互会社(現・第一生命保険株式会社)に入社。その後、1999年に在宅介護業界大手の株式会社やさしい手へ転職。2007年には立教大学大学院(MBA)を卒業。 以降、高齢者や障がい者向けのさまざまなサービスの立ち上げや運営に携わる。具体的には、訪問介護・居宅介護支援・通所介護・訪問入浴などの在宅サービスや、有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅といった居住系サービス、さらには障がい者向けの生活介護・居宅介護・入所施設の運営を手がける。 また、本社事業部長、有料老人ホーム支配人、介護事業本部長、障害サービス事業部長、経営企画部長など、経営やマネジメントの要職を歴任。現在は、株式会社スターフィッシュを起業し、介護・福祉分野の専門家として活動する傍ら、雑誌や書籍の執筆、講演会なども多数行っている。

介護・福祉に関連するコラム

資料をダウンロード

製品・ソリューションの詳細がわかる総合パンフレットを無料でご覧いただけます

ダウンロードはこちら
検討に役立つ資料をダウンロード

製品・ソリューションの詳細がわかる総合パンフレットを無料でご覧いただけます

ダウンロードはこちら