2020年度診療報酬改定の
方向性

2020年1月15日

Q1 2020年度改定では、どのような変更点に注目すべきか?

2020年度改定の大局的な方向性が示された「基本方針(概要)」を確認すると(下図)、2025年から2040年へのシフトチェンジを印象づける内容に注目です。2020年度改定の象徴的なキーワードとして、2040年を展望した「全世代型社会保障」と、医師等の労働環境の改善に係る「働き方改革」が挙げられます。改定では、これらの関連事項が重点的に評価されることが決定的であり、医療機関では、このトレンドの変化に順応していくことが経営戦略上のポイントになるでしょう。

出所:厚労省(2019.12.10)「令和2年度診療報酬改定の基本方針(概要)」より引用、一部加筆

「全世代型社会保障」は2040年を展望した改革の総称であり、2025年に向けて高齢者へのサービス提供の仕組みを整備してきた「地域包括ケアシステム」とは次元が異なります。給付(サービス提供)だけでなく、負担も一体的に見直す必要があるため、診療報酬のみならず、医療法や医療保険各法等の制度的枠組み、補助金等の予算措置など、総合的な政策の構築が不可欠となっています。

そして、医師等の労働環境の改善に係る「働き方改革」においては、改定の重点課題に位置付けられた点を踏まえると、労使が本腰を入れて協同しながら取り組むべき新たな課題だと認識する必要があるでしょう。

とりわけ病院においては自らの状況を適切に分析し、労働時間短縮に取り組むため、2021年度中に「医師労働時間短縮計画」の作成が求められているほか、新たに設置される「評価機能」への対応が必要となり、病床再編・機能分化とともに、勤務医の労務管理も喫緊の取り組み課題となっている点に留意しなければなりません。この他、「働き方改革」に直結し、生産性向上に寄与する「ICTの利活用」に関する評価も期待されます。

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