高齢社会白書の考察と
着目ポイント

2019年10月23日

Q3 介護が必要になった原因を示す統計データから判断されるポイントとは?

介護サービスを必要とする要介護または要支援の認定を受けた人(要介護者等)は、平成28(2016)年度末で618.7万人となり、平成19(2007)年度末(437.8万人)と比べ1.4倍超になりました。

要介護者等の割合を確認すると、65〜74歳の要支援認定は1.4%、要介護認定が2.9%であるのに対し、75歳以上では要支援認定が8.8%、要介護認定は23.3%となり、75歳以上になると要介護認定の割合が高まる傾向が顕著になっています。

次に、要介護者等において介護が必要になった主な原因(その他を除く)に着目すると、「認知症」が18.7%と最も多く、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」と続いています。

男女別では、男性が「脳血管疾患(脳卒中)」、「認知症」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、女性は「認知症」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」の順に多く、男女の介護リスクの傾向が若干異なる結果となっています(下図)。

次に、要介護者等において介護が必要になった主な原因(その他を除く)に着目すると、「認知症」が18.7%と最も多く、「脳血管疾患(脳卒中)」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」と続いています。

男女別では、男性が「脳血管疾患(脳卒中)」、「認知症」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、女性は「認知症」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」の順に多く、男女の介護リスクの傾向が若干異なる結果となっています(下図)。

上記の統計データから浮かび上がる介護リスクの軽減策として、男性は生活習慣病、女性では筋・骨格系疾患の予防が必要になると判断されます。加齢に伴う心身の脆弱は抑止できない普遍的な側面があり、中年期を過ぎると筋肉や臓器の機能低下が内在的に進行し、自立した生活を阻害する要因を多分にあわせ持つようになります。生活習慣病の予防では運動・栄養・休養の健康管理三本柱の実践がポイントとなり、筋・骨格系疾患の予防にはフレイルやサルコペニアの対策が該当します。

昨今、患者や利用者の尊厳を重視した診療・ケアが求められています。患者や利用者の検査値や統計情報などの目に見える定量的な情報による判断も重要ですが、診療・ケアに対する十人十色の価値観を尊重し、各人の想いや考えなどの定性的な情報を聞き入れた指導や支援を付加することで、心身のQOLを向上させることができるでしょう。

例えば、生活習慣病予備軍で受診された患者が生活を抜本的に改善する気構えを持っているか、慢性疾患の治療中の患者はどんな状態になることを避けたいのか、特養に入居する要介護4の利用者は何を望んで生活しているのか等々は、生活環境や家計、身辺の状況を含めて、各人の想いや考えなどを聞き入れなければ分かり得ないものです。

医療機関や介護事業所等では、何気ない会話や普段の触れ合いの中で収集した定性的な情報を診療・ケアに反映していくことで、患者や利用者から選ばれるサービスの礎を築いていけるでしょう。

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