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医療・介護福祉のお役立ち情報【6月号】

医療・介護トピックス

中小規模病院に期待されるこれからの役割 ~地域包括ケアシステムの中での医療機関のポジショニングを考える~

かかりつけ医機能

 政府は5月23日に開かれた経済財政諮問会議において、かかりつけ医以外の受診時定額負担について、2018年度改訂で500床未満の病院にも導入の可能性があると提言した。従来、かかりつけ医とは診療報酬でいう「地域包括診療科・地域包括診療加算」を届出る医療機関を指していたと考えられるが、図表1に示すように、その届出件数はあまり多くはない。そこで、かかりつけ医の普及や外来の機能分化を推し進めるために、紹介状なしに病院外来を受診した場合の定額負担について対象を拡大し、かかりつけ医以外を受診した場合の定額負担導入に向けた検討を進めるように求めた。
 受診時定額負担が実際に導入されると、患者はかかりつけ医を保険者に登録する必要が出てくる。これは、フリーアクセスを実質的に制限するものとも言える。また、2018年からは、患者の疾病情報や服薬情報を管理する新たなマイナンバー「医療等ID」もスタートする予定だ。重複受診や重複投薬の防止にもつながるだろう。総合して考えると、かかりつけ医となりうる200床未満の病院(中小規模病院)や診療所の役割が変化することが考えられる。侵襲的な検査は減り、健康相談や服薬状況の確認等が主な役割になるのではないだろうか。さらに、昨年10月からは健康サポート薬局の届出が始まっており、明確な役割のすみわけなども必要だ。
 また、かかりつけ医は、介護事業や在宅医療への取り組みが求められ、看取りの実績・24時間対応が重要となる。そこで、訪問看護事業への取り組みや連携が 肝心となってくる。例えば、診察後から24時間経過した後、患者が夜間急変したとする。訪問看護師が駆けつけ、お亡くなりになったのを確認し、医師に電話をする。そして医師は、翌朝訪問し診察したうえで死亡診断書を作成する。いわゆる医師法第20条の但し書きの運用で、24時間対応と看取りの実績件数を積むことができる。在宅においては、このように訪問看護事業との連携が重要となる。







療養病床の今後も検討を  また、もう一つ重要な制度の見直しが検討されている。それは、療養病床等における光熱水費相当額の自己負担の見直しについても検討されることとなったことだ。現状は図表2に示すように65歳以上で医療区分Ⅰに該当する患者に対して自己負担を求めている。その負担額の引き上げ、また医療区分Ⅱ・Ⅲの患者においても、今年の10月以降光熱水費相当額の自己負担について求めることとなった。もっとも、65歳以上という年齢区分自体についても同じく検討される模様だ。
 合わせて、2017年度末には医療療養25対1(療養病棟入院基本料2)と介護保険の介護療養型医療施設は廃止される予定となっている。再編案として示されているのは、▽医療療養20対1(療養病棟入院基本料1)、▽新たに類型化される医療機能を内包する施設系サービス(医療内包型)、▽新たに類型化される居住スペースと医療機関の併設(医療外付け型)で、いずれかへの転換が求められる(図表3参照)。対象となる多くの医療機関では20対1への転換を考えているところが多いと聞く。しかし、注意が必要だ。2016年度の診療報酬改定では医療区分Ⅱ・Ⅲの対象患者の要件が一部変更されるなど、今後も療養病棟においても医療依存度の高い患者の受入を促進していく傾向にあることだ。次回改定においても、例えば、中心静脈栄養の患者など、要件等が変更される可能性もある点には注意が必要だ。



※制作・編集:メディキャスト株式会社

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